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北京の集合住宅調査(2010年夏期)の報告

北京の集合住宅調査(2010年夏期)の報告

遅くなりましたが、上海に続いて北京の調査や活動をまとめて報告します。 1.集合住宅の調査 以下の五つのプロジェクトについて簡単な調査に行きました。(資料収集、モデルルーム見学、ヒヤリングなど) (1)北京万科蓝山 (2)北京万科公园五号 (3)北京星河湾 (4)北京当代MOMA(Steven Holl) (5)北京首开常青藤 以下のプロジェクトを再びに見に行きました。 (1)北京SOHO现代城(山本理顕) また毎年の秋に開催される北京の住宅の展示会にも行きました。 2.建築の見学 (1)瑜舍酒店(隈研吾) (2)中央美术学院美术馆(磯崎新) 3.イベント 北京大学建築研究センターと早稲田大学古谷研究室の合同学術交流を参加して、研究発表の司会者と通訳を担当しました。古谷研のほうが半透明空間の研究に基づいて中国の集落調査を発表しました。北京大学は発表の予定がありませんでした。その後、お互いに談...

秋葉原における空間の利用とその変様に関する研究

秋葉原における空間の利用とその変様に関する研究

  M2の山田です。  秋葉原(東京都千代田区・台東区)(写真1)は、映画の街ハリウッドやITの街シリコンバレーなどと同じように、グローバルな視点で見てもアニメやゲームの街としての世界的地位を獲得しています。ですが、公共よりも民間が圧倒的な力をもち、しかも財閥系の巨大資本ではなく、知恵とスピードで時代の波を先取りする中小の商業資本が相互に激しい競争をしながら共存してきたことや、アジアの都市に特有の新陳代謝の激しいアナーキーな様相を目の前にして、“混沌”という形容詞付きでしか語られていないのが現状であり、その成功のエッセンスを抽出することが困難な対象であるといえます。 (1)秋葉原  研究者たちはこのように、とかく“混沌”の一言で表されがちな秋葉原の様相をある側面から記述し、解読しようと試みてきました。歴史的側面か...

建築の反重力的表現に関する研究

  B4の鈴木です。遅くなってしまいました。 僕が前期の論文で扱ったテーマは反重力的な建築です。 反重力的というのは、本来地球には重力が存在しているのにも関わらずそれに逆らっているかのような形態のものを指します。 こういった建築を比較したり考察することにより、建築が反重力的形態をもつ必要性はどこにあるのか、それを明らかにすることを目的としました。   装飾の時代が終わり、建築の興味がボリュームの操作や形態にシフトしてきた20世紀初頭あたりから建築は反重力的表現を用いるようになります。 特にロシア構成主義では、計画、実作に関わらず新たな形態を模索していて、そこが出発点であったと僕は考えています。   時代を追って行くと、反重力的形態が生まれたあたりでは、主に思想の反映や、何かを象徴するものとして用いられました。その後から今に至る流れでは主に空間の操作のために...

柱による空間生成に関する研究

柱による空間生成に関する研究

B4の齋藤です。投稿に苦戦しました。 自分は前期に柱によって生成される空間の質に関して研究してきました。 この研究テーマを選択した理由として、 ・建築の成り立ちを考えるために主要構造部に焦点を当てることが必要であること ・古代建築から近代建築までの建築技術の進化に伴い、柱の必要性、空間での在り方、構造デザインなどあらゆる領域で思考することが可能になったこと が挙げられます。 本研究では空間生成に焦点をあてたため、柱の意味論や象徴性といった主観的な見方は必要最低限に絞っています。 研究の概要としては、 1、柱(単独)のキャラクター 2、柱(群)の配置(場の生成) 3、柱にまつわる思想 と章立てて、1では「形状・プロポーション」、「様式・意匠」に分け、2では「領域性」、「方向性」、「中心性」と分類し特性を研究しました。 3ではコルビュジエに代表される「ピロティ柱」、建築全体に影響を及ぼす「1本...

建築におけるルーフの領域性に関する研究

建築におけるルーフの領域性に関する研究

B4の木村です。更新遅くなりました(ひぃー;°Д°)   私は前期の論文で、建築のルーフの領域性について研究しました。 建築単体においてルーフがどのような意匠になっているのか、またそれが空間にどのような影響を与えているかを考察し、まとめました。   主な論点はルーフと空間の対応関係についてです。 ルーフが形成する領域について考えるにあたり、ルーフの形態が空間に及ぼす影響、すなわちルーフと空間の対応関係について考え、分析しました。その対応関係は一般的に以下の3つに大別できるとして、それらを筋にいろいろ考えました。 1.ルーフによる領域指定 2. ルーフによる領域分割 3.ルーフによる領域統合   ルーフによる領域指定では、ルーフは根源的に覆うという操作から成り立ち、その投影面がルーフの形成する領域ですよというお話です。さらにその中で、半屋外空間な...

上海の調査が終わりました

上海の調査が終わりました

皆さん、こんばんは。 今杭州の空港で飛行機を待っています。 9月2日から4日までの三日間で、上海の新型里弄住宅を調査しました。ヒヤリングの役割なので、できる限り写真を撮りましたが、自分が持っている資料はまだ十分ではなく、また合同調査の方に資料がもらえるように頼みます。次回写真をアップロードします。 5日に森ビルの上海国際金融中心を見学して、6日に万博に行きました。人が多くて、国家館はただイギリス館に入りましたが、それだけ見れば十分だというような気がします。また、中国のいろんな企業館、特に建築事業やディベロッパの展示を見ました。「万科」という中国のディベロッパの館は建築自体と展示がとてもよかったと思います。 その後二日間で、杭州に行って、見学と旅行をしました。 北京に着き次第、北京の調査と資料収集を始めます。あっという間で夏休みが半分しかないんですが、これから急いで頑張ります。 それでは。 ...

ジャン・プルーヴェのアルミニウムを用いた作品の分析と考察

      M2佐藤あかねです。                   1)伊東豊雄:ブルージュ・パビリオン(2002)、2)難波和彦+界工作舍:箱の家83(2004)     2002年5月、建築基準法が改正され、アルミニウムに構造材としての役割が認められました。以降、アルミ建築は日本では伊東豊雄さんや難波和彦さんなどが積極的に取り入れていますが、まだ一般的な普及に至ってはおらず、実験段階にあります。アルミニウムは軽量で耐蝕性に優れ、容易にリサイクルできるという特性があり、環境に優しい素材として注目されています。これからの環境時代を築く上でアルミ建築の果たす役割は大きく、研究の意義があると思っています。   ...

空間の分節と接続の多様性と両義性について

B4の大谷です。 僕は前期を通して、空間構成の際の〈分節〉と〈接続〉という操作と、その結果生み出される空間の状態についての研究を行いました。   本論では大きく分けて、   1.分節と接続の変遷 2.分節と接続の多様性 3.分節と接続の両義性   の3つについて述べました。  ここでは、どのように研究を行ったかを述べたいと思います。   まず、日本民家における可動間仕切りとユニバーサルスペースという過去の2つの手法を例示し、分節と接続による空間構成手法の現代的な特徴は、「平衡状態的な両義性」にあることを示しました。 可動間仕切りは分節と接続の可変性を、ユニバーサルスペースはそのどちらも意図しない普遍性を意図しているのに対し、現代はそのどちらをも意図するような状態を追及しているといえます。 その結果、分節と接続という手法は多様化してゆき、さら...

再開発事業地周辺における「空地」の分布とその変化に関する研究(1)

再開発事業地周辺における「空地」の分布とその変化に関する研究(1)

M2の神田です。   修士研究では、都市における「空地」を研究対象としています。        「空地」というテーマに興味を持つきっかけになったのは、   六本木アートトライアングル(六本木ヒルズ、ミッドタウン、新国立美術館)に囲まれた、六本木七丁目でした。   地図を見てみると、空地の分布が少しずつ変化していることに気づき、   それらをデータ化してみると、まるで細胞分裂しているかのように変化していることに気づきました。                          1991                     2000                    2009      そこで、「空地」を研究対象として、都市の代謝について明らかにするというテー...

「曲面建築論-曲面表現の歴史的変遷と現状-」

「曲面建築論-曲面表現の歴史的変遷と現状-」

M2の松本です。 本研究では、建築において、なぜ曲面表現を使うのか、ということをテーマにしています。 そもそも曲面で建築を構成するとなると、直線で構成されるものよりも多くの困難が生れます。しかしその困難を経てもなお、曲面表現のなされている建築が増えてきているのが現状です。 つまり曲面表現は、建築デザインの現代性の一つの在り方として捉えることができます。そこで曲面の素材、設計意図、形態などの軸を歴史的な視点を踏まえて扱うことで、曲面表現のの現代性について記述し明らかにすることが本研究の目的になります。   研究の内容としては、 曲面の設計意図  1.合理性(構造、環境)  2.形態性(彫塑、象徴、連続)  3.空間性(流動、反射、求心) 曲面の形態  1.幾何学から自由曲面へ  2.素材に適した表現 などの章立てを考えています。   そして現代の曲面とは、 ・情報技術の発...

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