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スイスの現代住宅におけるエコロジーと表層に関する研究

スイスの現代住宅におけるエコロジーと表層に関する研究

序 0-1 研究の背景と目的 近年、世界的に地球環境と人間社会との共生の在り方が問い直されるようになった。特に環境保全において建築の分野でも、各地域における固有の風土の特性を活かし、適応していくような環境形成の在り方が求められている。スイスはサステイナブル建築の分野で様々な先進的な取り組みを行っており、特に住宅の表層に関して、スイス固有の環境や地域性とサステイナブルな技術が色濃く反映されている。現在、スイスの現代住宅が雑誌等各メディアにおいて、周辺環境の対応などといったデザイン的な側面と技術的な側面に関して、それぞれを取り上げ、論じられているものはあるが、デザイン面と技術面を統合した観点から建築を評価しているものは見られない。建築のデザインと技術を接続して先端的な建築を評価することは、今後サステイナブル建築の新たな価値を確立するにあたって重要である。スイスの建築の表層は、厳しい気候とエネル...

ルイス・バラガンの建築作品における空間の奥行についての研究 ‐絵画的空間構成法をシークエンスの前後関係から読み解く‐

ルイス・バラガンの建築作品における空間の奥行についての研究 ‐絵画的空間構成法をシークエンスの前後関係から読み解く‐

修士二年の矢田です。前期までの修士論文の成果を掲載します。 1 序論 1-1 背景 ルイス・バラガン(Luis Barragan 1902-1988)はメキシコを代表する建築家の一人であり、光、素材、スケールなどにおいて独特な手法を確立した。彼に関する研究では、バラガンの建築空間内の色彩構成を動線と共に記述した小林らによるものや、内部構成を公私空間の連結や配置によって記述した上野ら、空間のシーンにおける壁や天井、開口の面積割合を動線と共に記述し、公私室空間の階層性を提示した井上らの研究がみられる。 本研究室においてはバラガンの建築を絵画的空間の集合体として解釈し、その手法をシーンの中で抽出した木村によるものがある。本研究では木村氏の継続研究という位置づけの論文である。 1-2 先行研究 明治大学大河内学研究室卒業の木村宜子氏の論文の中では、バラガンが建築を作る際の方法や影響を受けた人物につ...

イタリアにおける駅前広場の形態分類 ―広場のケースによる分類と分析-

イタリアにおける駅前広場の形態分類  ―広場のケースによる分類と分析-

建築空間論研究室 4年 池上 智   キーワード:イタリア 広場 駅前広場 分類   ■はじめに かつて都市における広場とは、劇場や神殿などと等価に扱われていた主要な都市機能のひとつであった。しかし現代においては、広場とは都市の残余空間であるイメージが少なからずある。多くの広場は周りの空間を結びつけ、引き立てる存在から、都市の空白へと置き換えられている。イタリアの都市における広場は古くからの広場の形式がよく残されている。ここでは広場は残余空間ではなく、街の一部として場が機能している。 一方で駅前に存在する広場は、列車から降り立った人々が最初に足を踏み入れる都市の場である。 都市の外からやってくる列車の客が降り立つ場所であると考えれば、この駅前広場が外部と都市をつなぐ場であると考えることができる。そのとき、駅前広場という場がどのように都市と関わるのかを考えたいと思った。 ...

西澤文隆のコート・ハウスにおける平面構成の研究ーコート・ハウス論の記述に対する西澤文隆の作品への反映手法の分析を通してー

  序章 研究の背景 近年、土地は狭小化が進み、狭い土地にいくつもの住宅が密集してしまっている。そしてそれが原因で住宅内部のプライバシィを保つこと、豊かな生活を生む空間を作り出すことが困難になってきている。その中で敷地全体を囲うことでプライバシィを保ち、また内部空間と外部空間を一体的にすることで豊かな空間を作り出すコート・ハウスはこの問題の解決策として有効である。そして建築家の中に西澤文隆というコート・ハウスを設計している代表的な建築家がいる。西澤文隆は「正面のない家」シリーズをはじめとするコート・ハウスをいくつも手掛けていて、庭と生活空間を混在・共存させていく手法を多く用いている。 研究の目的 西澤文隆は自身の著書であるコート・ハウス論の中で「囲われた敷地のなかに自然と人、室内と室外の緊密な関係を造り出す」という記述のように西澤文隆のコート・ハウスに対しての持...

テナント型商業空間における人の歩行経路に関する研究 ー表参道ヒルズにおける追跡調査ー

テナント型商業空間における人の歩行経路に関する研究 ー表参道ヒルズにおける追跡調査ー

B4の小林千雅です。2014年度前期の小論文を掲載いたします。   第1章 序論 1.1.研究背景と目的  商業空間において、より利益を上げるためには人の流れ、つまり動線計画がとても重要になってくる。しかし、一般的な商業施設は積層されたスラブにただの移動手段としての階段が配置されており、平面的にはつながっているとしても断面的なつながりが非常に薄い物が多い。  今回、調査対象とした表参道ヒルズにはいくつかの特徴がある。普通の商業施設は最下層部分にエントランスが設けてあり、そこから上がって行くパターンが多いが、本館部分の商業空間の中層部分にエントランスが設けられており、そこから上下に動線がのびている。本館の中央部分には巨大な吹き抜けが設けられており、他階の様子がよく見えるとともに開放的な空間となっている。また、すべての店舗が貸しテナントとなっていて表参道ヒルズは場所を提供することによ...

アドルフ・ロースの住宅作品における空間構成に関する研究 —ラウムプランの成熟によるファサードと内部空間の同調性−

アドルフ・ロースの住宅作品における空間構成に関する研究 —ラウムプランの成熟によるファサードと内部空間の同調性−

B4佐藤滉哉です。前期の論文を掲載します。よろしくお願いします。 0.はじめに 0-1背景 オーストリアの近代建築家アドルフ・ロース(Adolf Loos 1870-1933)は、1898年に発表した論稿「被覆の原理」のなかで、「暖かく快適な空間をつくり出すこと」が建築家に課せられた課題として第一にあり、その空間を作るために「骨組みを発明すること」が第二の課題であると述べている。これは言い換えれば内部空間と構造のことであり、ロースの建築は内部の皮膜と外部の皮膜、そしてそれを支えるための構造体という三つの層からなっていると解釈することが出来る。また、ロースは部屋割りを階ごとに平面的に考えるのではなく、三次元の空間・立体の展開において考えるとした、建築が作り出す空間についての「ラウムプラン」を提唱したことでも知られている。 0-3目的 「建築は外部に向かっては沈黙を守り、これに対して内部に...

ル・コルビュジエのサン・ピエール教会の研究 ―構想案の変遷と再建案におけるオーセンティシティの検討―

ル・コルビュジエのサン・ピエール教会の研究 ―構想案の変遷と再建案におけるオーセンティシティの検討―

B4小林直美です。2014年前期の論文を掲載します。 1章 序論 1.1 研究の背景と目的 近代建築の三大巨匠であるル・コルビュジエは、フランスに多くの建築を残したが、その一つにフェルミニの建築群がある。1953年から始まったこの計画のうちル・コルビュジエはスタジアム、青年文化会館、集合住宅、そして教会の設計を手掛けたが、教会は幾度と重なる難題によって計画が大幅に遅れ、建設が実施される前にル・コルビュジエは死去した。その後、弟子であるジョゼ・ウブルリーらやル・コルビュジエ財団、フェルミニ市議会議員等の協力により、2006年にこのサン・ピエール教会はようやく竣工に至ったが、完成までには工期の遅れや資金難によってさまざまな変更が加えられたため、出来上がった建築は生前のル・コルビュジエ自身の建築と言えるかどうかは疑問である。 本研究では主に参考資料と文面から計画背景や空間構成の変遷を分析し、生...

村野藤吾の建築における階段とその思想―形態・素材・装飾に着目して―

B4米沢です。前期の研究について投稿します。 0.序 0-1.研究の背景  村野藤吾が階段にこだわっていたことは、いくつかの証言から知られる。  1964年の新建築に掲載された「日生を語る」と題した対談では「わたしは非常に階段と手摺にはやかましいのですよ」と言い、「動線の美学」にて、階段について村野は「非常にやかましく事務所で言っています。これから先まだいくらか仕事ができると思いますので、よりいいものを作りたいと思います。」と語っている。以上のことからも村野藤吾の設計した階段には、村野藤吾建築の表現において重要な要素であることがわかる。 0-2.研究の目的  村野藤吾の建築作品の階段を調査・分析することによって村野藤吾にとって建築の部分である階段が建築全体や村野藤吾の思想に起因するものであるかを明らかにすることを目的とする。さらに村野藤吾作品の階段を「形態」、「素材」、「装飾」の3点から見...

谷口吉生の美術館建築における軸線と構成 —アプローチと建築—

谷口吉生の美術館建築における軸線と構成 —アプローチと建築—

B4山本です。2014年前期の論文を掲載します。 1.序章  1-1背景 谷口吉生の建築で素材やディテールという面を抜きにして、建築的体験の上で、プロポージョンと空間構成といった点での明確な特徴とはなんなのか。彼の建築を配置図上で拝見したり、実際足を運ぶと、アプローチから内部の空間体験におけるまで至ってアシンメトリーであることに気づく。アシンメトリーな構成美とは、シンメトリーな西洋的な構えに対し、至って東洋的、日本的な構成である。彼の建築はしばし日本的と言われることがあるが、果たしてその要素とはなんなのか。日本的な建築として桂離宮が挙げられる。ブルーノタウトは、桂離宮に「永遠なる美」として日本の伝統美を見出したとして知られている。表現主義者であった彼は、視覚的な美とともに機能的な美を見出し、相互関係の豊かさを唱え、モダニズム建築の理念を日本的建築の中に発見したのだ。そんな桂離宮の空間特性の...

解体、増減築、その後の利用法を考慮した豊洲新市場の設計

解体、増減築、その後の利用法を考慮した豊洲新市場の設計

修士2年の谷黒です。先日行われた中間報告を投稿いたします。 背景 築地市場が豊洲へと移転することが決定した。その背景には施設の老朽化、スペースの不足などが考えられる。こうした中で、築地市場は仲卸市場に天井をはり、2階を物置として利用したり、一時的に屋外に商品を放置したりとした対応がなされてきた。 社会背景の変化などから市場のあり方が変化する中で豊洲新市場に移転しても将来的に同様の問題が生じることが考えられます。こうした変化に対応するため、解体や増減築、その後の利用法を考慮した設計がなされることが望ましいが、現状の豊洲新市場の計画ではこうした変化に対応した計画がなされていない。 解体に視点を当てると、鉄骨造は解体、構築に優れた構成が可能な素材である。しかし、解体後の利用方法の幅は狭く、リサイクルには未だ難しい。一方、近年木造建築への注目が高まってきている。仮設建築木は「環境に優しい資源」とし...

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