You are here: Home // PROJECT&RESEARCH

CFD解析シミュレーションを用いた学校建築の設計手法に関する研究-豊洲における小学校の提案-

CFD解析シミュレーションを用いた学校建築の設計手法に関する研究-豊洲における小学校の提案-

研究の背景と目的    近年コンピューターの普及により、様々な解析シミュレーションを行うことができるようになってきた。解析シミュレーションを用いることにより、風や熱や光などの複雑で予想し難い挙動を可視化し把握することができる。このことにより、実際に設計された空間が環境的に意図されたものになっているか検証し、その結果をもとに改善することによってより適切な環境を実現することができる。 現在の建物の環境は、主に機械制御でコントロールされている。そんな中、設備に依存するのではなく建物の形状を直接的に変化させ、パッシヴな建築を形成することは設備の負荷を抑えることができ、環境的課題が多く取り上げられている今日において極めて有効である。また、環境的合理性を考慮し設計することによって、計画学的合理性を考慮し設計されたものとは違う造形が生まれる可能性がある。 近年学校建築は、学校形態や理念の変化な...

アルゴリズミックデザインを用いた密集市街地における共同住宅の設計手法に関する研究 ー東京都墨田区向島地区を対象とした共同建て替えをケーススタディとしてー

アルゴリズミックデザインを用いた密集市街地における共同住宅の設計手法に関する研究 ー東京都墨田区向島地区を対象とした共同建て替えをケーススタディとしてー

修士2年 石川北斗     アルゴリズミックデザインを用いた密集市街地における共同住宅の設計手法に関する研究 ー東京都墨田区向島地区を対象とした共同建て替えをケーススタディとしてー     0.序論 0-1.背景  密集市街地という環境は、「木造密集」「狭小」といった現代的問題を呈する特異な領域であり、住宅の老朽化や住環境の悪さに対し、共同住宅による建て替えが進められている。その建て替えという建築的解決を担う設計者に投げかけられる条件は密集市街地ゆえに実に重層的であり、それらを咀嚼し一つの形態へと収斂させていかなければならない。計画地というものは「不整形」かつ「狭小」であことから、各住戸の配置は不整形に準じるものとなり、積層形態となると予想できる。加えて「密集」する周辺環境による光環境なども形態生成に関与してくる。設計者は重層的条件を同時的に扱うとい...

GISを用いた秋葉原地域における空間特性と店舗集積とその変容に関する研究

GISを用いた秋葉原地域における空間特性と店舗集積とその変容に関する研究

修士2年の笈川です。秋葉原の研究を行っており、ゼミで発表した修士論文の途中経過を掲載します。   1.序章 1−1.研究の目的と背景  秋葉原は日本の文化として定着しつつあるアニメやゲームの街として世界的に見てもとても興味深い街である。戦後、電気興業専門学校(現東京電機大学)に近いことからラジオの部品を扱う露天商が集まり、電気機器やパソコンの街として知られていた。しかし日本の流通業の進展の中で、家電量販店でチェーン展開する量販店が1980~90年代にかけて急増した。低金利政策や株式市場の充実が資金調達を容易にし、関東近隣へ多くの家電チェーン店が出店してきた。自動車の普及も相まって、即日持ち帰れるという魅力と駐車場無料というサービスがわざわざ秋葉原まで買い物に行くという行為を奪っていった。この電化製品販売の不振に取って代わるようにアニメやゲームマニア対象のソフトウェアを...

幼保一体型施設における空間形態に関する研究 —都市型認定こども園の提案

1. 研究の背景と目的 近年、都市部では多くの待機児童の存在が問題となっている。需要にともない保育所数は増加している。東京都独自の制度である認証保育所は、都市部の保育所不足の対策として設置されている。アクセスの良さや開所時間へのニーズには応えられている一方、従来の認可保育所の施設基準では設置場所の確保が困難なため基準を緩和している。したがって、施設面積の縮小や設備の質が低下するといった、子どもの成育環境として疑わしいものが増加している。 認証保育所だけでなく、保育施設の運営形態は様々である。その結果、質や環境について格差が発生しており、地域や施設ごとに異なる保育環境となっている。子どもの数が減少している地域では、子ども施設(注)における集団規模が小さく、社会性の獲得について都市部とは差が生じてしまう。 このような状況において、現在、保育施設の制度が変革の時期を迎えている。すべての子どもに標...

パラメトリックデザインによる建築の設計手法に関する研究―木造仮設劇場をケーススタディとして―

パラメトリックデザインによる建築の設計手法に関する研究―木造仮設劇場をケーススタディとして―

修士2年の大谷です。 先日の修士設計中間発表の内容を掲載します。タイトルは、発表時と若干変わっており、未だ仮のもです。         0 序 0.1 研究の背景と目的  近年のコンピューター技術の発展により、プロダクトや建築の造形として、これまででは実現が不可能であったり困難とされてきた複雑な形態が生成可能となってきている。さらに、同時にレーザーカッターや、3Dプリンターなどのデジタルファブリケーションの技術も進展し、3次元データを容易に出力し、制作することが可能となった。これにより、コンピューター上での3Dモデリングからその実現に至るまでが一連のプロセスとしてトータルに扱うことができる時代となっている。  このような技術は、どのような造形をも可能にするという造形的な意味での新規性の開拓に対する価値をもたらすだけではなく、木材...

ルイス・バラガンの空間構成手法に関する研究―奥行性を持った絵画的空間の集合体としての建築―

ルイス・バラガンの空間構成手法に関する研究―奥行性を持った絵画的空間の集合体としての建築―

修士2年の木村です。前期の修士論文の成果を投稿します。 私は「ルイス・バラガンの空間構成手法に関する研究」として、バラガンの建築を奥行き性をもった絵画的空間の集合体であると仮定して、研究の主題としています。   【1.序論】-------------------------------------------------------- 1-1.研究の背景 ルイス・バラガン・モルフィン(Luis Barragan Morfin/1902-1988)はメキシコ人の建築家であり、その地に数々の名作を残している。バラガンの建築は基本的に簡素で幾何学的なモダニズム建築であるが、メキシコの民家によく見られるような黄色・ピンク・赤・紫などの色を壁一面に塗るといった要素を取り入れ、メキシコ独自の地域性(地域主義)と国際的なモダニズム性の調和を図っていた。 そのためバラガンの建築は鮮やかな「壁面...

多文化都市における立体的混在度の分布状況に関する研究 2012年 新宿区大久保

大河内研究室B4の林颯生です。前期研究の内容について投稿します。 1.序論 研究の背景と目的 新宿区は外国人登録者が最も多い街である。その中でも様々な人々が居住している新大久保はマルチエスニックタウンと呼ばれている。横浜市にある中華街に代表される様に単一の異文化がある地域で発展することは珍しいことではない。しかし新大久保の様に多国籍の文化が同一敷地内で発展しているケースは珍しいことと言える。実際に新大久保の中では、異なる文化や宗教を持つテナントが隣接して展開していること、一つのビルの同一階または上下階混在していることなど、他では見ることのない空間利用の例が見られる。これらの要因からアジア圏特有の、道に様々な看板がせり出す雑多な表情が構成されている。それはある種、街の魅力であるといえる。しかしこのような様相は、一般にカオス的状況として理解が踏み入らない状態で止まっている。 新大久保地域...

(仮)ルイス・バラガンの住宅作品における空間の素材感の研究

1.序論 1−1.研究の目的と背景  人が空間を体験するとき、そのデザインや配置よりも、触感や素材感が記憶や感覚に鮮明に残っていることが多いように感じる。素材感や触感など、手触りのあるものから空間を見つめ直してゆく研究を通して、人の感覚や記憶に近い空間を捉えることができるのではないかと思う。ルイス・バラガン(以下バラガンと記す)は、インターナショナル建築に見られる、素材の統一化を否定し、その建築はシンプルで綿密で感覚的で、その素材と色彩が持つ情緒的な特性は、図面からは決して解らないと言われている。このように、素朴で独特のテクスチャを醸し出し、感覚的で情緒的な空間を作り出すバラガンの住宅作品を本研究の対象とする。   1−2.研究の方法  バラガンの住宅作品の中で、“バラガン自邸”、“ヒラルディ邸”、&l...

斜面地における集落・空間構成について~山梨県南巨摩郡早川町赤沢集落を事例として~

斜面地における集落・空間構成について~山梨県南巨摩郡早川町赤沢集落を事例として~

B4の高屋です。建築空間論研究室前期の成果をお知らせします。 斜面地における居住環境は平坦地に比べ地理的規約が多いためか今まで開発がされてこなかった。そうした土地固有の条件において斜面地での集落形成が行われた居住環境は、今日の開発とは異なるものであると考えられる。 本稿は、斜面集落における構成要素を「建物・アプローチ・石垣・水源」に分け、各レイヤーを組み合わせ関係性を見つけだすことで斜面地における集落・空間構成を明らかにすること、またこうした平地がないなかで、どのように斜面のなかに平地を築き集落を構成しているかを明らかにすることを目的とする。 対象地域は、重要伝統的建造物群保存地区として選定された山梨県南巨摩郡早川町の斜面地にある赤沢集落とした。赤沢集落は山の中腹の急斜地に位置し、約750年前、日蓮がこの地を訪れて以来、住民は物心とともに日蓮宗と関わり今日にいたっている。日蓮宗総本山...

団地の現状及び周辺環境との関係性に関する研究~ 江東区内の団地を対象として~

B4井元です。前期小論文の成果をアップ致します。 1 序論 研究の背景 団地とは、一団地内に数棟の建物があり、生活または産業などに必要とされる各種インフラおよび物流の効率化を図るために、住宅または目的・用途が近似する産業などを集中させた一団の区画もしくは地域、またはそこに立地している建物および建造物を指す。民間のマンションでは、建蔽率・容積率を使い切り、狭い土地に建物と駐車場が詰め込んでしまうことが多いが、反対に日本住宅公団が郊外に造成した団地の多くは、容積率・建蔽率を上限よりずっと低く抑えてあり、さらに築後時間が経過しているものが多く、木々は生い茂りとても豊かな表情を提示し大都市のベッドタウンとして栄えてきた。しかし、現在少子化が進むと同時に住民は高齢化し、住居は空室が目立つ。そんな中、団地再生が大きな課題となっている。団地再生には大きく「リニューアル」と「建て替え」という二つの手...

Copyright © 2024 OKOLAB.net. All rights reserved.