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渋谷迷宮空間ー残余空間に生まれる都市の魅力ー

渋谷迷宮空間ー残余空間に生まれる都市の魅力ー

  01.背景 現在渋谷で計画されている渋谷駅の大規模な再開発。その計画は公開されている情報を見る限り、他の都市においても成り立つ普遍的なモノに感じられる。駅を中心として放射状に展開する渋谷において、この計画によって渋谷の魅力が失われていくのではないだろうか。渋谷は、社会による統制に捕らわれること無く、個による自由が至る所に見受けられる魅力を持つ。   02.都市分析 商業都市として渋谷は下図に示すように、駅を中心に大通りが放射状に展開し、そのアンカーとなる位置に大型施設が繋がる。また、渋谷全体を機能で分けると山手線を軸として東西に分断され、西は商業、左はオフィスが多くを占めている。渋谷は谷底の街として、駅を中心に大資本の対立によって形成され、構成する通りは駅を中心として放射状に広がる大通り、それを円弧状に繋ぐ通り、全体を張り巡る迷路状の小路の3つに分けられる。   03.計画...

都市の中のスキマ -人々の拠り所となる公共的滞留空間-

都市の中のスキマ -人々の拠り所となる公共的滞留空間-

■都市への「スキマ」を考える -滞留空間の創出- 現在、都心に近い都市の多くが、インフラ沿いに建物が高密度で建てられ街が形成されている。周辺に公園などの場は少なく、閉ざされているために滞留することのできる空間が少ない。滞留空間の消失は人々の交流の機会を減らすことに繋がると考えている。この提案では街の中心部に、商店街と駅、公共的な場の統合により滞留空間を生み出す。 様々な場所が集積する都市において、場所と場所の間に存在しうる都市の「スキマ」は、滞留空間がなくなりつつある都市空間において人々の拠り所となる場所になる力を持った場ではないだろうか。このような場は公共性を持った場とも言うことができるのではないかと考えている。 ■下高井戸という街への「スキマ」 -公共的な場としての商店街の再構築- 今回の敷地となる下高井戸という街も、建物が密集した都市といえる場所である。下高井戸商店街は東京都世田谷...

都心型裏庭コミュニティ

都心型裏庭コミュニティ

1.問題意識 1−1湾岸の現状 湾岸に人々は非日常な空間を求めてやってくる。その際 ではそこに居住する人々の日常が存在している。点的な 開発が進み、点的な暮らしが民間中心の宅地開発により 強いられている。針をさしたようにマンションが乱立す ることで、地域としての関係性の希薄さが大きな問題と してある。 1−2非日常と日常の関わりかた 湾岸では非日常を提供する場として、大型商業施設がつ くられている。内部空間に非日常的なものを集約させて いるのだ。同じく、日常であるタワーマンションにも現 在、ある程度の生活に必要な空間は内包されつつある。 せっかく、周辺環境や周辺施設は整備され、巨大な面と して利用できるポテンシャルを持っていながら利用でき ていない。そんなバーチャル的に集約された非日常空間 と日常空間の2つで成立している街は、点としての暮ら しをさらに助長させ全体として無菌な街をつくりあ...

川越のミチシルベ ー地元還元型の新しい観光案内所ー

川越のミチシルベ ー地元還元型の新しい観光案内所ー

  01.敷地背景 敷地は埼玉県川越市。年間600万人を超える観光客が訪れる観光都市である。江戸時代には親藩・譜代の川越藩の城下町として栄えた都市で、「小江戸」(こえど)の別名を持つ。城跡・神社・寺院・旧跡・歴史的建造物が多く、文化財の数では関東地方で神奈川県鎌倉市、栃木県日光市に次ぐ。歴史まちづくり法により、国から「歴史都市」に認定されている。これは埼玉県内唯一の認定である。戦災や震災を免れたため歴史的な街並が残っており、海外の旅行ガイドブックに紹介されることも多く、最近では外国人旅行者が多い。 2008年に東京メトロ副都心線、2013年に東急東横線がそれぞれ開通され交通インフラが発達したことによって池袋・新宿・渋谷といった都内からのアクセスが非常に便利になり、観光地としてはもちろん住居地としての魅力があり、今後観光客・住民が共に増えていくだろう。 02.川越のシンボルと祭り...

境界のかたち -麻布米軍ヘリ基地地下返還計画-

境界のかたち -麻布米軍ヘリ基地地下返還計画-

01.背景・目的 戦後70年を迎える今年、戦争体験者の高齢化により失われてはならない記憶が失われようとしている。このような世代の転換期において、私たちのような戦争を知らない世代が戦争について考え、記憶を継承することが求められる。 本設計では、私たちが戦争を自らの問題としてとらえ、考えを巡らせるため、米軍基地の地下に平和祈念館を提案する。 02.敷地 敷地は、六本木の麻布米軍ヘリ基地とする。日本の旧陸軍兵舎からは始まり、現在は米軍基地として軍用地の歴史を辿ってきた。基地返還の過程で、現在アメリカが使用している基地はハーディーバラックス、不法占拠地、代替返還予定地の3つの領域が存在する。ハーディーバラックスは正規の米軍基地であり、新聞社やヘリポートなどの重要機関から成る。不法占拠地は、六本木トンネル開通の工事のために一時的に日本の土地と貸与したものであるが、工事終了後も返還されずに不法占拠さ...

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