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団地の現状及び周辺環境との関係性に関する研究~ 江東区内の団地を対象として~

B4井元です。前期小論文の成果をアップ致します。
1 序論
研究の背景
団地とは、一団地内に数棟の建物があり、生活または産業などに必要とされる各種インフラおよび物流の効率化を図るために、住宅または目的・用途が近似する産業などを集中させた一団の区画もしくは地域、またはそこに立地している建物および建造物を指す。民間のマンションでは、建蔽率・容積率を使い切り、狭い土地に建物と駐車場が詰め込んでしまうことが多いが、反対に日本住宅公団が郊外に造成した団地の多くは、容積率・建蔽率を上限よりずっと低く抑えてあり、さらに築後時間が経過しているものが多く、木々は生い茂りとても豊かな表情を提示し大都市のベッドタウンとして栄えてきた。しかし、現在少子化が進むと同時に住民は高齢化し、住居は空室が目立つ。そんな中、団地再生が大きな課題となっている。団地再生には大きく「リニューアル」と「建て替え」という二つの手法があるが、「リニューアル」による再生が可能にもかかわらず特段の理由がない限り「建て替え」の手法が取られている現状がある。
そのような状況において、団地に関して都市的な観点と団地内部の建築的観点から団地な関わる様々な調査を行い、様々な要因が極端に現れる団地の空室率との関係性を明らかにすることは団地再生の新たな方法を考える上で有効なものであると考える。また、調査したデータをグラフなどを用いて可視化することで伝わりやすいものにし、関係性の発見を容易なものにする。
2 調査方法
2-1調査の対象
調査対象の範囲は多くの団地を有し、対象の周辺環境に多様性を持つ江東区内とし、地域に対して多くの関係性を持つと思われる規模を持つ団地とする。具体的には江東区内の団地、全63ヶ所の内、東雲キャナルコートCODAN、大島六丁目団地、UR北砂五丁目団地をはじめとする。
2-2調査項目
調査項目としては都市的観点から、周辺環境である
ⅰ 小・中学校までの距離
ⅱ 他団地までの距離
ⅲ 駅までの距離及びその路線
ⅳ 公園までの距離とする。
ⅴ そのほか地域特有のもの(川や高速道路の有無など)
また、団地内部の調査項目としては、
Ⅰ 空室率
Ⅱ 一世帯当たりの人数
Ⅲ 緑地面積
Ⅳ 公園面積
Ⅴ 住戸形式
Ⅵ 建設年数
Ⅶ 人口密度
Ⅷ 配置計画
Ⅸ 容積率・建蔽率とする。
2-3調査方法
 Google Earthや地図から距離及び面積を割り出す。空室率や一世帯当たりの人数などは実際に団地に訪れ調査する。
3 調査結果の可視化
 3-1各団地の基本的情報
 敷地面積、容積率・建蔽率、住戸形式、配置計画、戸数、駅の情報などの各団地に関する基本的な情報を記す。
 3-2調査から得られた団地内のデータ
 緑地率、人口密度、空室率、一世帯当たりの人数などの収集した団地内のデータからグラフを作成する。
 3-3調査から得られた周辺環境のデータ
 小・中学校の情報、公園までの距離、地域性などの収集した団地外のデータからグラフを作成する。
4 考察
4-1周辺環境と空室率との関係
この項では周辺環境が空室には直接的に影響するものと考えられる。3章で作成したグラフをもとに相互の関係性を比較し、さらに可視化及び考察する。
4-2団地敷地内の環境と空室率との関係性
4-1と同様に団地の敷地内の環境と空室率とをそれぞれ比較し、グラフを作成する。住戸形式、築後年数などは直接的な関係性があると考えられる。
4-3空室率以外の周辺環境と団地敷地内の環境との関係性
3章で作成したグラフのそれぞれを多面的に比較し、関係性を発見する。予想としては、団地内の公園は安全性が高く、面積も多く取れるため、小・中学校との距離などとの関係性が現れるといったことが考えられる。
5 結論
 5-1総括
 3章、4章から見られる団地の環境及び現状をまとめる。空室率には小・中学校や公共施設が大きく影響すると思われる。
5-2展望
団地再生は団地という建築形態が近年抱える最も大きな課題のひとつである。本研究では、団地の現状、周辺環境との関係性の調査及び分析に終始している。今回の研究した結果を参考に団地再生の新たな手法の発見を今後の展望と考える。

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