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ミクロな店舗群による商業地の形成過程に関する研究-中目黒・代官山・原宿をケーススタディとして-

修士2年の増井裕太です。2014年08月23日時点での修士論文の中間報告を掲載します。

0.序章

0-1.研究の背景 東京の中で、かつては木造の戸建て住宅やアパートが建ち並んでいた簡素な住宅地であったが、バブル崩壊以降(1990年以降)に商業化しているエリアが見られる。それらのエリアは、大規模再開発により小さな敷地を集めて大きな敷地として新たに開発するのではなく、敷地の大きさは変わらずに小さな(ミクロ)な店舗により商業地が形成されることで、都市の更新が成されている。本エリアを実際に歩いてみると、建物のビルディングタイプは変えずに用途を変更して、店舗として利用している事例が多く見られることから、店舗の発生には周囲の大規模再開発や店舗の開業などから何らかの影響を受けているのではないか。

0-2.研究の目的 大規模再開発とは異なるミクロな店舗により商業地が形成されていく過程(プロセス)を追うことで、 店舗の発生はいかなるものかを明らかにする。また、ミクロな店舗の集積が見られ、土地の形状が異なる3つのエリア(中目黒、代官山、原宿)を調査することで、商業地形成過程に場所ごとの特性があるか否かを明らかにすることを目的とする。

0-3.研究の位置付け 中目黒、代官山、原宿の変容過程に関する既往研究として、文献調査、地図分析、雑誌記事調査により街全体の変容過程を考察し明らかにしている論文がある。本論ではミクロな店舗群に着目して、街全体の変容過程とミクロな店舗群の集積過程との関係性を考察することを目指す。

1.研究の概要

1-1.研究の対象 対象エリアは東京のなかで、1990年以降(バブル崩壊以降)に住宅地が商業化し、ミクロな店舗の集積が多く見られる代官山猿楽町、原宿神宮前4丁目、中目黒目黒川両岸とし、エリア内の店舗を調査対象とする。

1-2.研究の方法 現地でフィールドワークを行い、エリア内の全建物のビルディングタイプ(以下BT)と用途を調査・記録する(表1)。(表1)に基づきBTと用途の組み合わせごとに分類し、全建物数に対するミクロな店舗群の占める割合を示すことで街の印象を定量化する。さらに色分けを行い地図に落とし込むことで、街の現状を可視化する(図1)。店舗が入っている建物に関してはテナント名も記録する。その後、土地利用現況図、ゼンリン住宅地図等の読み取りにより1990年から2014年まで1年毎のデータ化を行い、商業地の形成過程を分析する。また、不足する情報をフィールドワークによる目視調査やアンケート調査により補う。

1007_表1-01 1007_図1-01

2.現状把握

調査データを元に、対象エリア内の全建物のBTと用途による分類を行い、全建物数に対する商業用途の建物、ミクロな店舗群の占める割合と分布図を作成する。中目黒においては、全建物数に対する商業用途の建物の占める割合は約6割と半数を上回っており、対象エリア内では商業化が進んでいると考えられる。また、全建物数に対するミクロな店舗群の占める割合は約3割であり、BTが戸建住宅のものよりもマンション、アパートが商業化したものが多い傾向にある。住居用途の建物に関しても戸建住宅よりもマンション、アパートが多いことが分かる。代官山猿楽町、原宿神宮前4丁目においても同様の分析を行い街の現状を把握し、街の特徴を記述する。

3.形成過程

現在の商業地がどのような過程を経て形成されたのかを明らかにするために、ゼンリン住宅地図と土地利用現況図を用いて過去を遡る。1990年から2014年までの24年間分のデータを扱い、1年毎の店舗の分布図を作成する。さらに開業した年、その翌年、さらに翌年以降と3段階で色分けを行い、商業地の形成過程はいかなるものなのかを分析する。

4.店舗発生の傾向

この章ではフィールドワークによって得られた結果やゼンリン住宅地図などを用いて、1990年から2014年までの店舗発生の傾向を考察する。1年ごとの店舗の開業件数、店舗の継続年数、開業場所などの考察を行う。

5.予想される結論

ミクロな店舗が集積することで一見同じに見える3つのエリアに対し、その集積過程に違いがあることが明らかになる。また、その違いから店舗の集積過程がいかなるものかが明らかになる。

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