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直径1kmの空白 ー科学と自然が共存する都市公園ー

 

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1.敷地

敷地は神奈川県横浜市泉区、深谷通信隊跡地、面積約770000 平方メートル、直径約1kmの円形空地。この土地はかつて、日本海軍が電波基地を建設するため、用地買収したものだった。終戦後、アメリカ軍によって接収されたが、衛星通信機器の進歩により電波基地は集約され、ほとんど活用されることなく、平成26年に返還された。

特徴的な円形の敷地は電波干渉を防ぐ目的で形作られた。その為、直径1km内部にあった高さのあるもの、豊かな広葉樹林と桑畑は伐採され、その後も長きに渡って放置された結果、土地は荒れ果て、未だに低未利用地となっている。

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図1ー敷地航空写真

 

2.プログラム

この敷地に挿入されるべきプログラムには、直径1kmの巨大な円形という特徴を最大限活用すること、そして破壊されゆく自然環境を保全し、市民に対して開いていくことが求められていると感じる。

そこで、これらの要件を満たしたプログラムとして、粒子加速器、またそれらを内包するビオトープ空間と研究施設を提案する。

地上は生態学、農学の研究施設、こども未来科学館を計画し、全体は緑豊かな都市公園として市民に開いていく。かつての豊かな広葉樹林、桑畑を再生する。

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図2ー地下・地上平面図

 

3.地下空間

直径996m、全長3127mの日本最大の粒子加速器を計画する。粒子加速器とは電子や陽子などの粒子を加速、衝突させることにより崩壊させ、その際に生じるクォーク、ガンマ線などを計測、解析する装置である。シンクロトロンは陽子、電子に電位差を加え加速、そして偏向電磁石のローレンツ力により陽子バンチを円運動させ、パイプ内を循環、さらに加速を繰り返していくという形式であり、現在稼働する大型の加速器のメインの形式である。シンクロトロンは円に近い形が好ましく、深谷通信隊の敷地形状と適合する。現在日本国内で最大の粒子加速器は筑波のKEKBであり、全長約3kmのメインコライダーを持つ。深谷通信隊外周は約3.13kmでありKEKBを上回るスペックを持つことが期待できる。

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図3ーメインコライダー模型写真

4.地上空間

地上部分は敷地の歴史性に配慮し、自然を保護、維持していくビオトープ空間として都市に開き、ランドスケープ的に統合していく。周辺の環境に合わせ、農学、生態学、賑わいのゾーンに分け、それぞれに道の特性を持たせ掛け合わせながら全体を形作っていく。この計画では粒子加速器という地下深くにある巨大なプログラムと、特殊な地上の形態を都市公園によってどのように地域と関係性を持つかを提案する。

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図4ーゾーニング過程

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