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アルヴァ・アアルトの設計手法に関する基礎的考察 -内皮と環境因子に着目して-
B4の石渡です。2019年度春学期に取り組んだ研究内容について発表させていただきます。 1.はじめに 1.1 研究の背景 北欧を代表する建築家であるアルヴァ・アアルトの建築は、その独特な形態や曲線・曲面が特徴的である。中でもそれは天井をはじめとした建築内部に表れていることが多く、建築の内皮が躯体の形態から離れ、自由にふるまっているものも少なくない。 このようなアアルトらしい建築の形態は、アアルトが建築の内部空間にいる人間の感じ方を熟慮して建築を設計していたからではないだろうか。 1.2 研究の目的 アアルトの建築作品における内皮の形態を分析し、アアルトがどのような思想を持って設計していたのかということについて考察する。 過去にも曲面形態に関する研究はなされているが、その研究は形態自体に着目したものであった[i]。本研究は、アアルト建築の曲面形態は単なる形態に留...