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低層住宅地における「奥行」に関する研究―時間地図の作成に基づく分析―

低層住宅地における「奥行」に関する研究―時間地図の作成に基づく分析―

修士2年の氏家です。研究の途中経過を投稿致します。 序章 研究の概要 0.1研究の背景  東京の低層住宅地では、想像よりも道が入り組んでいたり、車であれば一方通行路であったりして、目的地にたどり着くことができないことがある。これは、都市空間の様々な要素が影響し、ゆがみが生じているからだと考えられる。例えば、道路を侵食する植木鉢などのあふれ出しや、道路の狭さは、そこを通る人に通りにくさを感じさせる。何らかの要素が積み重なり、都市空間に違和感が生じていると考えられる。しかし、その要因は場所によって異なる。私たちはそれを何となく感じてはいるが、詳述することは難しい。  日本の都市空間には中心性がないと言われている。槇文彦は「見えがくれする都市」の中で、日本の都市空間について、「奥―包む」という考え方で領域構築されてきたと述べており、「奥行」が日本の都市空間に存在することを説明している。陣内秀信は...

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