Author Archive
再開発事業地周辺における空地の分布とその変容に関する研究
再開発事業地周辺における空地の分布とその変容に関する研究 -六本木、玉川、東品川をケーススタディとして- 0. 背景と目的 都市空間は、即物的な解釈に従えば、建物と建物が建っていない土地によって構成されている。建物が壊され、その土地が空地となり、また建物が建てられるという繰り返しによって、都市空間は変容し続けている。都市空間における空地は、次に新しい建物が建てられるまでの準備段階にある土地であると捉えることができ、発生と消滅を繰り返している。 空地の発生と消滅を把握する上で、市街地再開発事業地の周辺地域に注目する。市街地再開発事業は、事業地における土地の高度利用を目的として実施されるが、事業地だけでなく、周辺地域の土地利用や地価に対しても影響を与える。地価が上がると、土地の所有者は、テナントによる収益率を上げるために容積率を増やし、高層ビルが多く建てられる...
再開発事業地周辺における「空地」の分布とその変化に関する研究(2)
M2の神田です。 2010.11.16 修士論文中間発表 …ということで、夏から秋にかけて進んだことをまとめてみました。 *目次について 0. 背景と目的 0-1. 背景と目的 0-2. 既往研究 1. 調査対象地の概要 1-1. 港区六本木七丁目 1-2. 世田谷区玉川二丁目 1-3. 品川区東品川四丁目 2. 調査概要 2-1. 調査方法 2-2. 調査結果 3. 空地の数と面積 3-1. 空地数 3-2. 空地面積と空地率 3-3. 空地の生成数と消滅数 3-4. 分析結果 4. 土地の履歴 4-1. IDごとの履歴 4-2. 代謝速度 4-3. 分析結果 5. 規模別にみた利用形態と代謝速度 5-1. 規模別にみた利用形態 5-2. 規模別にみた代謝速度 5-3. 分析結果 6. 総括と展望 6-1. 総括 6-2....
建築見学会レポート(3) 木材会館
10月18日 10:00- 見学先は、木材会館(設計:日建設計、施工:大成建設)です。 広場で、担当の方と待ち合わせ。 案内してくださった方は、東京木材問屋協同組合 事務局長の中原義雄さんです。 タモという木が使われている玄関扉をくぐり抜け、エレベーターで7階へ。 7階は、木材会館ホールです。 木梁、壁柱、壁パネルには檜、床にはブナが使われています。 火災時に炎が天井に届かないか、木梁に火がつかないか、などの検証を重ねた結果、 木材を構造体として使用することが可能となったそうです。 木梁は檜の12cm角で組まれていて、 カシの木栓をはめ込んだ「追掛大栓継手」で繋がれています。 ガラス戸を開けてテラスに出ると、街を一望することができました。 テラスの床にも檜が使われています。 3-6階は、オフィスや会議室です。 会議室を仕切るためのパーティ...
再開発事業地周辺における「空地」の分布とその変化に関する研究(1)
M2の神田です。 修士研究では、都市における「空地」を研究対象としています。 「空地」というテーマに興味を持つきっかけになったのは、 六本木アートトライアングル(六本木ヒルズ、ミッドタウン、新国立美術館)に囲まれた、六本木七丁目でした。 地図を見てみると、空地の分布が少しずつ変化していることに気づき、 それらをデータ化してみると、まるで細胞分裂しているかのように変化していることに気づきました。 1991 2000 2009 そこで、「空地」を研究対象として、都市の代謝について明らかにするというテー...