You are here: Home // サステナブル・デザイン, 修士設計2014 // 解体、増減築、その後の利用法を考慮した豊洲新市場の設計

解体、増減築、その後の利用法を考慮した豊洲新市場の設計

修士2年の谷黒です。先日行われた中間報告を投稿いたします。

背景

築地市場が豊洲へと移転することが決定した。その背景には施設の老朽化、スペースの不足などが考えられる。こうした中で、築地市場は仲卸市場に天井をはり、2階を物置として利用したり、一時的に屋外に商品を放置したりとした対応がなされてきた。 社会背景の変化などから市場のあり方が変化する中で豊洲新市場に移転しても将来的に同様の問題が生じることが考えられます。こうした変化に対応するため、解体や増減築、その後の利用法を考慮した設計がなされることが望ましいが、現状の豊洲新市場の計画ではこうした変化に対応した計画がなされていない。 解体に視点を当てると、鉄骨造は解体、構築に優れた構成が可能な素材である。しかし、解体後の利用方法の幅は狭く、リサイクルには未だ難しい。一方、近年木造建築への注目が高まってきている。仮設建築木は「環境に優しい資源」として注目され、加工が容易なため建物を解体した後、適切な大きさに加工し建材として再利用が可能という利点がある。以上に挙げた豊洲新市場の課題を解決する手段として木造を使うことで、解体や増減築が可能な豊洲新市場の計画が可能ではないかと考える。

目的

解体、減築を考慮した木造の豊洲新市場を提案することで現在の時代背景やニーズをふまえた環境調和型の卸売市場のあり方を呈示するとともに、今後の卸売市場の計画に寄与することと位置づける。

研究対象、手法

国内および海外の卸売市場を対象に図面による分析、または現地調査による分析をおこない、卸売市場が担う役割、周辺との関係性を明らかにする。 木造大空間の事例を収集し、卸売市場の事例参照し、木造建築の成り立ち、解体後の木の利用方法を明らかにするとともに、木造で市場を計画する際の留意点を明らかにする。 解体増減築の建築の事例を収集し、その構造的成り立ちを明らかにする。

例1 大田市場 卸売場

DSCF1353

 

例2 横浜中央卸売市場本場 仲卸売り場

IMG_2250

予想される結論

卸売市場を図面により分析をすることにより卸売市場がどのような施設なのかまたどのような役割を果たしているのかが明らかになるとともに、モーダルシフトによる環境的かつ次世代的な市場のあり方が提案されることで、今後の市場の設計に寄与することが予想される。

Copyright © 2024 OKOLAB.net. All rights reserved.