B4柚木です。2021年11月22日に実施しました新建築8月号の現代建築レビューを投稿いたします。
間宮:今月の気になった作品を教えてください。
柳井:私はSHAREtenjinchoが気になりました。立体的路地とはしご階段が特徴的だと感じました。ワークスペースがどう使われるのかは疑問に感じるが、個性をどう出すかによっていろいろな家族形態が使え、様々な交流が生まれると感じました。
吉村:その中で私は東玉川アパートメントが気になりました。通常縦長の住居を横長にすることで窓が多くできる点や、窓から様々な生活が見える点でファサードとしても面白い作品だと思いました。
早川:私はSHAREtenjinchoが気になりました。シェアハウスは人が入れ替わりコミュニティも変化していくが、階を積層させることで階を移動することで人との関係が変わっていく点が面白いと感じた。またバルコニーを階段でつないでいるがそれは法規と関係があり、これまでも同じような建築は見てきたがそれらも法規と関係があるのかと勉強になりました。
柚木:私はMARUI TOCLUS 吉祥寺が気になりました。この作品は商業施設の営業時間外の使われ方を問題意識とした作品で、一般的にはしょうがないと感じるような問題意識を軸に進めるのは面白いと感じました。また住民同士の交流だけでなく社員との交流も計画されていて様々な交流が生まれる住宅だと感じます。
赤城:私は東玉川アパートメントが気になりました。敷地が変わった形で建物も5角形だが均質にプランニングしている点がすごいと感じました。一方で窓も均質でホテルのように感じ、愛着がわきにくいようにも感じるが、ビルと住宅の間のような設計手法だと思いました。
増永:私はSHAREtenjinchoが気になりました。吹き抜けで繋げたり、2層分のフレームで構成されたりなど実際に見るとより繋がっていると感じる作品だと思いました。また避難階段も裏ではなく表に配置することで生活と馴染む使い方ができると思いました。
藤井:私はmorineki 大東市公民連携北条まちづくりプロジェクトが気になりました。今までオフィス街などのTPP事業手法を用いた作品は見たことがあるが、住宅街での事例は見たことがなかったので実際の使われ方が気になりました。通常合わさることない3要素を合わせることで新たな交流が生まれると思いました。
池田:私はキャスト・アイアン・ハウスが気になりました。この作品では5層のファサードの中に6層のスラブを挿入する点が面白いと感じました。特徴的なファサードの維持や法規との関係からスラブ厚の操作などが行われていて面白いと感じました。
間宮:今月は気になる作品に偏りがあり、SHAREtenjinchoと東玉川アパートメントが多かったが、実際にどちらに住みたいと感じますか?
柳井:私はSHAREtenjinchoは短期間、東玉川アパートメントは長期間住みたいと思いました。
池田:私はSHAREtenjinchoの方に住みたいと感じました。作業しながら別の空間が見えるような関係性が必要だと感じます。またこの少し遠いようなスケール感も実際に使うと心地良い空間だと思いました。
間宮:SHAREtenjinchoはバルコニー部分にも階段があり、個室のプライバシーが気になりました。
柚木:私も同じ事を思いました。シェアハウスは最低限のプライベート空間を持ち、それ以外をシェアする形が一般的だがこの住宅ではプライベートが少なすぎると思うので実際に住むとしたら、東玉川アパートメントに住みたいです。
間宮:その他で実際に住みたいと思った作品はありましたか?
赤城:いくつかの事例ではガラスファサードが特徴的だと思ったが、光熱費の負担とかはどうだろうかと思いました。また住むという点ではどの作品もあまり魅力的には感じないです。
池田:麻布十番の事例ではバルコニーで上下に繋がるという説明があるが、実際に上下で交流が生まれるとは思えないです。
柳井:交流が生まれるかどうかはわからないが、バルコニーの形が各階で違うから、光の差し込みも各階で違うだろうし、雨仕舞いも変わってくるのは面白いと感じました。
柚木:バルコニーでの交流で上下を斜めに配置して交流を生むというのはよくある手法だと思います。
赤城:バルコニーの形や配置も重要かもしれないが、1番重要なのは地域性ではないか?住民同士の交流があるような場所なら良いが、麻布十番ではそのよう地域係があるとは思わないです。
増永:私は藤田珈琲も気になりました。スロープがただの通路として利用されているのではなく、様々な使われ方をされていて使われない時が少なく、つながりを生む点が良いと思いました。
間宮:途中に椅子があったり様々な使われ方がされていて、周りに巻き付いている点でも面白いと思いました。
総括
今月は集合住宅特集だったので比較的自分たちの生活に近いビルディングタイプなので実際に住む視点での議論が行われ中には批判的な意見もありました。