1,敷地:府中トロポサイト
かつての米軍基地であり、現在は廃墟と化している。直径14mのパラボラアンテナや高さ107mの鉄塔などが未だに残されている。
図1 府中市航空写真 図2 府中トロポサイト
2,未来死向
一般的に葬祭場などの「人の死」を扱う施設は迷惑施設とされているが、葬祭場には「未来」を考える為の施設になるポテンシャルがあるではないかと考えた。
3,葬祭場×イノベーションセンター
用途は、葬祭場とイノベーションセンターとする。イノベーションセンターは、生活空間とのつながりをもち、廃墟と葬祭場とは対比され、地域に開くことを期待する。
図4 イノベーションセンター外観
4,レイヤー性ランドスケープ
既存,広場,建築,遊歩道の4つのレイヤー分けをしつつ互いに干渉し合う余地を持たせることで、相互補完関係を生み出す。この操作により空間が1つのシーンとして確立されつつも緩やかにつながる。
5,「廃墟らしさ」の継承
既存する廃墟にはなるべく手を加えず、廃墟を廃墟のまま残し、新築部の操作により廃墟に意味を付随させる空間構成を意図した。
図5 部分断面図