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現代建築レビュー7月号
B4赤城です。2021年11月16日に実施しました新建築2021年7月号の現代建築レビューを投稿いたします。 間宮:7 月号で気になった建築はなんですか? 志藤:私は、LIGUNA/0がいいと思いました。 どんどん広がっていこうとするコンセプトに対して、建築がよく合致しているように感じられました。断面的に機能が分割されながらも、半分以上が地域に開かれるような構成で、社会に接続を目指す LIGUNA の生態系のような事業方針に対して、建築がよく応答していると思います。 閉鎖的なオフィスではなくオープンで、廃棄物を出さないために転用された椅子など、建築に限らず扱われているプロダクトの可変性も魅力的です。 柳井:港北町みんなの公園に魅力を感じました。本来パブリックに、オープンに設計される筈の公園に、壁が敷地境界線ギリギリで建てられていることに衝撃を受けました。この斬新さは公園...
知覚に作用する空間の分類から導く設計手法論に関する研究
― 光の芸術家ジェームズ・タレルの作品を対象として ― B4の赤城です。春学期に行った研究について掲載させていただきます。 1-1 研究の背景 昨今では、世界中で建築の光環境は均質化している。日本の伝統的の空間には谷崎潤一郎を用いた「陰翳礼讃」の伝統美があるが、一方で現代の日本建築において陰翳礼讃は姿を消し始めている。 照明器具構造形式特徴光環境西洋シャンデリア煉瓦・ 石造高いところに小さな窓部屋全体に光が行き渡らない為、室内の明暗差が大きい日本行燈・提灯木造大きな間戸光が拡散し、室内の明暗差は小さい 表1 西洋と日本の比較 西洋と日本においては古来から光に対する意識の差が挙げられる。 明と暗の差がくっきりとしている光環境に慣れている西洋人は、暗闇を取り払い、部屋全体を均一に明るくすることに違和感を感じなかった。 反対に、全体...