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無形之感取 ~神社境内にみられる領域のヒエラルキーを用いた設計手法~

無形之感取 ~神社境内にみられる領域のヒエラルキーを用いた設計手法~

01.背景/見えないものを感じる力 神道の本質であり、かつて人々が持っていた「見えないものを感じる力」。それは人々の心に豊かさとゆとりを与えていた。しかし、都市化、文明の発展により、現代では失われかけている現状がある。ストレスや圧迫感を感じる現代都市にこそ「見えないものを感じる力」は必要であり、求められている。 02.提案/見えないものを感じる力を取り戻す かつて「見えないものとの関係性を結ぶための結節点」として用いられてきた神社を現代において、「見えないものを感じる力を取り戻す結節点」として用いる。 「目に見えないものを感じる力」を空間体験を通して、取り戻すことを目的とした建築を試験的に神社境内に実験的に6個設計した。 また、既存のシークエンスを拡張し、今までに見ること。感じることができなかった神社境内に存在するものを可視化し、感じることを誘発する...

「小田原・報徳二宮神社の境界の歴史的変遷と領域の多様性に関する考察」

「小田原・報徳二宮神社の境界の歴史的変遷と領域の多様性に関する考察」

B4の草山です。2023年春学期に取り組んだ研究内容について報告いたします。 序章 0-1 研究の背景  私の実家は神社である。神社とは一般的に神聖な空間とされるが、私の実家の神社には、カフェ、会館(結婚式などを行う施設)、レストランなどの神聖なものとは元来異なる領域が存在する。 一般的にそれらは神聖性を持たないとされる。しかしながら、私は普段生活していて、それらが神聖性を帯びていると感じることが多々あった。私の体験談として、神社とは無関係な普通のカフェは何度も訪れたことがあるが、それらと神社内に存在するカフェでは建築内部で感じるものが全く異なる。一般的なカフェに比べ、神社内のカフェでは、より落ち着きを感じ、特別感を感じた。それは私だけではなく、訪れる参拝客も同様である。ではなぜこのように人々は認識するのだろうかという疑問が生じた。私の考えではそれらの事象は神社内...

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