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渋谷のダイナミズムが織りなす仮囲い群の建築化

渋谷のダイナミズムが織りなす仮囲い群の建築化

背景 東京は新陳代謝の激しい都市だ。中でも渋谷の繁華街は特に工事が多い。着工と竣工が際限なく繰り返され、都市現象として絶えずどこかに工事現場が存在している。 しかし、工事現場とその表層を構成する仮囲いは施工期間中の仮の佇まいとしてしか見なされていない。それゆえに仮囲いは、工事現場をブラックボックス化し、都市から隔絶する2次元の境界面である。 設計提案 本設計では、渋谷の都市現象としての終わらない工事、そのダイナミズムを織りなす仮囲い群の建築化を目標とし、他の現場に転用可能なプロトタイプを提案する。商業の街・渋谷で、事業性を生まない工事敷地に商業的用途を与え、3次元の厚みをもった空間として、工事現場と都市・ストリートを繋ぐ中間領域として設計する。 手法としては、クサビ式足場にとりつく既存エレメントの読み替え、エレメントを仲介する新たなエレメントを設計することで...

現代建築レビュー2月号

B4新沼です。2023年6月19日に実施致しました、新建築2023年2月号の現代建築レビューを投稿します。 柚木:2月号で気になった建築は何ですか。 木村:私ははるのやが気になりました。当時の状態を残しつつ民家を改修し、自然を取り込んでいて雰囲気が良いと思いました。カーテンの生地や金属など、細かい素材選びとその使い方、さらに、屋内へ光の取り込み方が綺麗だと感じました。 新沼:私は蒲田の集合住宅が気になりました。敷地の形状を平面計画に反映していることが図面から、RCのグリッドを上手く利用していることがパースから読み取れました。さらにレベル差もグリッドを利用していて、平面・立面方向それぞれ検討していることがわかりました。 鶴田:私はTAKANAWA CUBEが気になりました。面ではなく、線的な段階的な計画を行っている点が面白いと感じました。空地の所有を曖昧にし、住民に...

JR渋谷駅改良工事中のコンコースにおける空間体験の変化に関する研究

JR渋谷駅改良工事中のコンコースにおける空間体験の変化に関する研究

B4の新沼です。2023年春学期に取り組んだ研究内容について報告いたします。 1.序章 1-1.研究の背景 JR渋谷駅改良工事は、渋谷再開発計画における事業の一つで、2015年9月から全体工事が始まり、2027年に完了が予定されている⻑期にわたる大規模な工事だ。 工事内容は大まかに、線路切替工事(埼京線ホームの移設および山手線ホームの1面2線化)・駅コンコースの拡充・バリアフリー設備の整備・東西自由通路の整備という大きく4つの工事が計画されている。インフラとしての機能を保ちなから工事が進行するため、特に線路切替工事に関しては段階的に行われる。発表当初は4ステップ、現在は追加で5ステップ目が新たに加わり計画されている。工事期間中それぞれの工事とその間のそれぞれの期間において、利用者の通行を妨げないように仮囲いが工事現場を覆い、進行に応じて一般利用者の体験する空間も変...

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