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土で創る 〜更新を繰り返す城ヶ島のアート体験施設〜

土で創る 〜更新を繰り返す城ヶ島のアート体験施設〜

背景 近年実空間で過ごす意味が問い直されているが、その意義は場の小さな変化に気づく楽しさにあると考える。多くの部材や構法、情報が混在した都市空間とは対照的に、1つの素材を用いて建築と都市の間のスケールの建築群を設計することで、それぞれの場所で土という素材がどのように変化し現れるかに気づくことができる新しい回遊体験を作りだす。  2. 設計趣旨  土がどのように現れ人の目に入るかの変化を生み出すための設計方法を取る。敷地は三浦半島南端に位置する城ヶ島のある広場とし土から派生するアート体験を中心とした様々な体験ができる施設を設計することで人々が定期的に訪れる新しい観光要素となることを想定する。  まず敷地内を3つのゾーンに分け、それぞれのゾーンで使う部材、構法、仕上げ、建物と地中の土との関係を一つの視覚的な印象を与えるように統合することで、訪れた人が回遊す...

熱可塑性を持つ素材の分析と建築への採用可能性

熱可塑性を持つ素材の分析と建築への採用可能性

学部4年の鶴田です。春学期の小論文の成果について報告します。   はじめに0-1. 研究の背景 現代ではSNSやVR等のデジタル技術の発展により擬似的な空間体験が可能になっている。また建築は基本的に強固で動かないものと考えられていることから、建物の形態が変化することの可能性を模索しながら、実空間で人が過ごすことの意味を再度考える必要があるように思う。0-2. 研究の目的 人が建築の形に影響を与えるとどうなるのかという疑問から物質が変形する性質の中でも、熱によって物質が柔らかくなり冷えると固まる熱可塑性に着目する。人の体温による変形によって触った形跡が形として残ることや、気温といった外部環境によって素材の形状に変化が出ることがどのような可能性を持っているのかを考察する。 0-3. 研究の位置付け 先行事例として建築の一部または全体が動く可動機構や、柔らかい素材を使った建築事例を...

現代建築レビュー1月号

B4鶴田です。2023年5月23日に実施致しました、新建築2023年1月号の現代建築レビューを投稿します。 早川:一月号で気になった建築は何ですか。 新沼:私はKEEP GREEN HOUSEが気になりました。大根櫓という農業構築物をイメージして建物の全体像を形作るという方法が面白いなと思いました。また既存の地形を建物内部に取り込んでそのまま利用しているところが斬新だなと感じました。 石川:私はSTROOG社屋が気になりました。自社生産している金物を接合部に使用することで、部材の組み合わせ方を様々につくることができ木造でありながら自由な空間が実現可能という点が面白いと思いました。また柱や梁といった部材をCLT板のみで積み木のようにつくっていく方法は今後普及していくのではないかと思いました。 鶴田:私は52間の縁側が気になりました。木造の大屋根という1つの大きな架構...

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