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ショッピングモールにおける形態の変遷に関する研究-1950年から2018年までの世界各地のショッピングモールを対象として-

修士2年の日野原です。研究の途中経過を投稿いたします。 序章 研究概要 0.1 研究の背景 近年、ショッピングモールは衰退していると言われることが多いが、アジアや中東、ヨーロッパなどでは発展し続けている。アメリカ合衆国で発祥したショッピングモールと現在のショッピングモールを比較すると、ショッピングモールは多様な「形態・装飾・用途」に発展している。また、レム・コールハースらは、建築空間としてショッピングモールに焦点を当て、ショッピングモールの発展プロセスに関する研究を行っている。レム・コールハースはショッピングモールを均一な空間であると言い、ジャンクスペースの一例であると言う。しかし、現在のショッピングモールは複雑で多様な空間が広がる。内部と外部と切り離されたテーマパークのような空間が広がる点やモール空間は迷路のような空間が広がる点を挙げる。一方、ショッピングモールは建築空間の研究対象として...

フランク・ゲーリーの住宅作品における外装素材の変遷に関する研究

フランク・ゲーリーの住宅作品における外装素材の変遷に関する研究

序章 研究概要 1、研究の背景と目的 (1)フランク・ゲーリーとは フランク・ゲーリーは、脱構築主義の建築家であり、スケッチとコンピュータ・テクノロジーを用いて、形態に特徴を持った建築を設計していることで知られている。特にビルバオグッゲンハイム美術館はその独創的な形態とビルバオ効果とも呼ばれる都市の再興で有名であり世界的な影響を及ぼした。 (2)ゲーリーにおける素材とは ミルドレッド・フリーマンは「素材を選ぶとき、ゲーリーはそのものの特質と同時に、それが引き寄せる文脈についても考えている。」と述べている。つまり、建築を設計する時、素材は重要な役割を持つと言える。 (3)ゲーリー自邸について ゲーリー自邸は、カリフォルニア州サンタモニカに建 ち、1979年に最初の改築が施された建築である。「ゲーリーを作った家」と呼ばれることもあり、またゲーリー自身も自邸のことを実験室であるという。ゲーリーは...

低層住宅地における「奥行」に関する研究―時間地図の作成に基づく分析―

低層住宅地における「奥行」に関する研究―時間地図の作成に基づく分析―

修士2年の氏家です。研究の途中経過を投稿致します。 序章 研究の概要 0.1研究の背景  東京の低層住宅地では、想像よりも道が入り組んでいたり、車であれば一方通行路であったりして、目的地にたどり着くことができないことがある。これは、都市空間の様々な要素が影響し、ゆがみが生じているからだと考えられる。例えば、道路を侵食する植木鉢などのあふれ出しや、道路の狭さは、そこを通る人に通りにくさを感じさせる。何らかの要素が積み重なり、都市空間に違和感が生じていると考えられる。しかし、その要因は場所によって異なる。私たちはそれを何となく感じてはいるが、詳述することは難しい。  日本の都市空間には中心性がないと言われている。槇文彦は「見えがくれする都市」の中で、日本の都市空間について、「奥―包む」という考え方で領域構築されてきたと述べており、「奥行」が日本の都市空間に存在することを説明している。陣内秀信は...

平面充填の多角形から導くレシプロカル構造の提案 〜未利用材の有効活用法の検討〜

平面充填の多角形から導くレシプロカル構造の提案 〜未利用材の有効活用法の検討〜

0章:序章 0.1研究背景 0.1.1レシプロカル構造と現代性 レシプロカル構造とは接合部に多くの部材が集中することを避け,部材同士が互いに支え合うことにより立体的に釣り合いを保つ構造であり、近年3DCADの普及により複雑な接合部も正確に設計できるようになった為再び注目を集めている。レシプロカル構造は小さな部材の組み合わせで大空間を構成することができる為、今後も普及していくことが予想されるが、レシプロカル構造の幾何学的な組み方はどのように導き出されるか具体的に定義されておらず、既存の建築も同じパターンを用いることが多くなってしまっている。 0.1.2推進される木造建築と未利用材の現状 2010年に「公共建築物等における木造の利用の推進に関する法律」が成立し公共建築の木造率が増加している。 一方で未利用材は全国で毎年、東京ドーム16個分に相当する2000万㎥分発生しており、その9割が伐採され...

東京の都市空間における新旧共存景観の基礎的研究

東京の都市空間における新旧共存景観の基礎的研究

B4川上です。2019年度春学期に取り組んだ研究内容について発表いたします。   序章 1-1.研究背景 新旧景観は世界の様々な国で生まれている。ヨーロッパでは街並みを意識したゾーニングが行われており尚且つ建物自体が長いスパンを保持する歴史的建造物群と再開発群という明快な対比が生まれている。また、中国では都市を一掃して開発することが珍しくなく、大きなエリアの開発群と既存バラックといった対比の風景が現れている。それに対し東京は雑多で奇妙な風景が錯綜するカオスと言われ、距離は関係なく平然と時代・素材・タイプの異なる建物が建ち振る舞うことで他国よりも対比関係が複雑に絡み合った新旧の景色が生まれていると感じる。こうした新旧景観にこそ東京という都市の特徴がより現れているのではないだろうか。 近年ではますます開発が進み、東京ではこれからもたくさんの新旧景観が生まれてくることが予想される。本研...

アルヴァ・アアルトの設計手法に関する基礎的考察 -内皮と環境因子に着目して-

B4の石渡です。2019年度春学期に取り組んだ研究内容について発表させていただきます。   1.はじめに 1.1     研究の背景 北欧を代表する建築家であるアルヴァ・アアルトの建築は、その独特な形態や曲線・曲面が特徴的である。中でもそれは天井をはじめとした建築内部に表れていることが多く、建築の内皮が躯体の形態から離れ、自由にふるまっているものも少なくない。 このようなアアルトらしい建築の形態は、アアルトが建築の内部空間にいる人間の感じ方を熟慮して建築を設計していたからではないだろうか。 1.2     研究の目的 アアルトの建築作品における内皮の形態を分析し、アアルトがどのような思想を持って設計していたのかということについて考察する。 過去にも曲面形態に関する研究はなされているが、その研究は形態自体に着目したものであった[i]。本研究は、アアルト建築の曲面形態は単なる形態に留...

近現代における建築と衣服の変遷から見るパビリオン建築

B4寺島です。2019年度春学期に取り組んだ研究内容について発表させていただきます。 近現代における建築と衣服の変遷から見るパビリオン建築 序章 研究概要 0-1研究の背景 建築と衣服は、古くから、人間の身体を守るシェルターとしての本質を共有し、建築とは“固定されたシェルター”、衣服とは“移動するシェルター”という視点を持つことができる。また、両者は社会的・個人的あるいは文化的なアイデンティティの表出としての役割を担ってきた。両者は時代と共にイデオロギーや技術革新によりボーダーレスな概念をまといながら、結果として様式的に創作動機を共にしつつ、新しい形態や質感をもった作品を生み出し進化させてきた。特にコンピュータをはじめとする様々な技術の革新が、建築や衣服の自由な造形を可能とし、それぞれの表面と構造の関係に変化をもたらしている。 近年、都市から都市へと巡回する移動式パビリオン建築が話題と...

F・L・ライトのフローイングスペースを生む 設計手法の分析と CFD 解析による環境評価 -ロビー邸をケーススタディとして-

B4佐坂です。2019年度春学期に取り組んだ研究内容について発表させていただきます。 0.序章 0-1.研究背景 日本にとどまらず世界中でのエネルギー消費が産 業革命以来問題となっている実際、日本でも ZEB や ZEH など推進の政策を国を挙げて初めている。そこ で建築家には環境配慮の建築計画が求められている ことがよくわかる。  ここで巨匠フランク・ロイド・ライト(以下ライ ト)は近代建築にフローイングスペースと呼ばれる という設計手法の持ち主として大きな影響を与えた 人物で主に知られている。一方で、ライトが手がけ た住宅作品にはオーガニックハウスといわれる自然 との調和を図った建築構成になっていて、ライト自 身も自らの作品を有機的建築と呼んでいる。さらに は、産業革命に伴い発達した環境設備機器をもいち 早く導入しているのである。ここからライトには意 匠的な空間構成にとどまらず、環境...

B4・笹原淳平君がJIA神奈川学生卒業設計コンクール「金賞」を受賞!

B4・笹原淳平君がJIA神奈川学生卒業設計コンクール「金賞」を受賞!
2月24日(日),「神奈川卒業設計コンクール」(会場:馬車道駅コンコース)の公開審査が開催され,学部4年の笹原淳平さんが,見事「金賞」を受賞しました。同コンクールは,神奈川県内各大学の卒業設計優秀案を一同に展示し,公開審査を行い全国大会に推薦する作品を選出し表彰するものです。   <JIA神奈川学生卒業設計コンクール> 会期:2月21日~2月24日 会場:馬車道駅コンコース 審査委員長:木下康子(設計組織ADH) 審査委員 :遠藤克彦(株式会社遠藤克彦建築研究所) :仲 俊治(株式会社仲建築設計スタジオ) :原田麻魚(MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO)  

住宅宿泊事業法施行に伴う民泊に関する研究―空間構成・ホスピタリティ・諸制度への対応に着目して―

住宅宿泊事業法施行に伴う民泊に関する研究―空間構成・ホスピタリティ・諸制度への対応に着目して―

M2久木元です。修士論文の概要を掲載します。   ■研究の背景 現在日本では訪日外国人が年々増加する傾向にあり、特に都市部では宿泊施設不足が問題視されている。そのため従来のホテルや旅館、簡易宿所に加えて一般住宅に宿泊させて宿泊料を取る「民泊」という宿泊形態が急激に増加している。 しかし現行の旅館業法では民泊に該当する宿泊形態を規制できないため、「ヤミ民泊」と呼ばれる正式な登録なしに運営される宿泊施設の数が増え続けている。この問題の解消のため2018年6月15日に住宅宿泊事業法が施行されることになった。 住宅宿泊事業法に基づく民泊(以下、新法民泊)では既存の住宅を利用して運営される場合が多く、外国人観光客の受け入れだけではなく、近年の縮小社会によって日本が抱えている空き家問題やコミュニティ問題の解決の一助となることが期待されている。 しかし民泊新法施行以降、Airbnb等の仲介サイ...

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