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現代建築レビュー1月号

B4居城です。2022年5月16日に実施しました新建築2022年1月号の現代建築レビューを投稿いたします。

間宮:1月号で気になった建築は何ですか。

末吉:私は大阪中之島美術館八戸市美術館が同じ美術館でも空間の作り方が違うことが気になりました。大阪中之島美術館の方は一筆書きの動線で合理的なのに対して、八戸市美術館の方は大空間と個室があってとフレキシブルだと思いました。

岡田:私は鹿猿狐ビルディングが気になりました。木造ではなく、古い鉄骨感がクラフト感を出すためにあえて鉄骨造でつくられており、昔の太い鉄骨と今の細い鉄骨の対比が面白いと思いました。

金川:私はメブクス豊洲が気になりました。吹き抜けがクレバスを意識しており、パネルの反射率を調整していることや視線の配慮をしているところが面白いと思いました。また、デッキの柱が3Dプリンティングの型枠でできており、時代の最先端の技術が詰め込まれていて面白いと思いました。

山崎:私はラ・サマリテーヌが気になりました。改修工事×ガラスの相性の良さが見えたからです。外観を壊さずにリノベーションしており、ガラスの弱みだった断熱性を補っていてガラスの多様性を感じました。同じく妹島さんの日夜化学工業横浜研究所もファサードに斜めガラスが配置されており、景観を映しているのが同じで、妹島さんらしいと思いました。

居城:私もラ・サマリテーヌが気になりました。伝統的な細かな装飾のデザインと、近代的なガラスのファサードのバランスが面白いと思ったからです。また、反射させることで近代的な外観をパリの街並みになじませているところが面白いと思いました。

櫻井:私は那覇文化芸術劇場なはーとが気になりました。ファサードが首里織を表現しており、コンクリートなのに柔らかい印象を受けますが、近づくと硬い素材だと分かるギャップが面白いと思いました。また、中間領域の深い軒下によって沖縄らしさを生み出しているところが面白いと思いました。

石井:私は早稲田大学国際文学館が気になりました。村上春樹の小説と空間体験をできるところや、コンクリート箱というネガティブな印象を受けるものに、穴というポジティブな物語性を生み出すことで魅力的な建物に変わるところが面白いと思いました。

宮川:私は八戸市美術館が気になりました。ジャイアントルームの市民活動に特化した公民館的な計画が面白いと思いました。実際に行った際も使われており、天井高が高くて人間スケールとはミスマッチに思いましたが、逆に庭に出るような外部的錯覚をできて面白いと思いました。

高田:私は同志社香里中学校・高等学校メディアセンター繁真館が気になりました。中庭の機能を失っていないことと、樹木勝ちの建築であることが面白いと思いました。また、屋根に無方向球体ボイドスラブを使用し、本棚で空間を分離するなど総合的に見ても面白いと思いました。

間宮:色々な建築載っているのに、みんなの興味がバラバラなことが面白いと思いました。

2つの対照的な美術館について皆さんはどう思いましたか。

高田八戸市美術館はジャイアントルームをあえて美術館に置く意義は何か、疑問に思いました。

居城:公民館的な要素を加えることで、美術館に普段いかない人に来てほしいという思いもあるのではないかと思いました。

金川:別の視点でみると、ホワイトキューブというものもあり、自然光を取り入れている新しい形です。逆に、大阪中之島美術館はブラックボックスでストレートに美術館らしいです。

高田:他にボッコーニ大学新キャンパスについて気になりました。敷地の40%が市民に開放されており、公共の空間と教育の場が密接的であるところと、教師と生徒の関係性を利用して空間を構成しているところが面白いと思いました。

金川:妹島さんの雲の形から連想するという有機的な部分が顕著に表れていると思いました。

間宮:教育の場が街に開かれていることはどう思いますか?

金川:賛成です。学問的に自然だと思います。横浜国立大学はキャンパスの中にバスが通っており、市民も入り込んでいます。

宮川:配置図から見て、周辺に公園が多くあるからこそ上手く街に溶け込めているのではないかと思いました。

間宮:メグクス豊洲についてどう思いますか。

櫻井:外観が普通であるため、入ってみないと分からないことが良さでもあり、悪さでもあるのではないかと思いました。

高田:講評で秋吉さんは批判的に話しており、最先端の技術を用いているからこその問題点を挙げています。

間宮:全体の空間に対してクレパスが小さいですね。

末吉:写真で見るのと実際に行って感じるのは違うため、光を実際に感じられるのか疑問に思いました。

金川:他に那覇文化芸術劇場なはーとが気になりました。沖縄のウナを用いていますが、首里城のウナは上が空で、中心において儀式を行います。これはウナと言えるでしょうか。

岡田:色々なイベント行っていることと、建物の中心であることから、形態だけでなく用途の視点からウナとして作られたのではないでしょうか。

総括

複数の建物を比較してみると視点が増えることや、特徴を批判的に見ると建築家の意図が見えてくることが分かりました。

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