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建築と土木の融合 -神田川河口の船溜まりを対象とした船宿の保存と親水空間の提案-

建築と土木の融合 -神田川河口の船溜まりを対象とした船宿の保存と親水空間の提案-

修士2年の柳井です。2023年度の修士設計の内容を報告させて頂きます。 序章 研究の背景と目的0-1 研究の背景 我々日本人は,地震,津波,火災,噴火といった厳しい天災と常に向き合い,それを克服して生きてきた。災害を契機に,図1 のような住境の間近に大きい防潮堤があることや,図2 のような宅地造成のための擁壁がヒューマンスケールから乖離している実例が挙げられ,これらは,土地の場所性を無視した計画であり,人間の生活する環境を脅かす存在となっている。図1, 図2 より,建築と土木がトータルでデザインすることが欠落していると言える。つまり,建築と土木が分断しているのである。これらから建築と土木を融合することは必要だと考える。 図1 隣り合う住宅街と防潮堤                    図2 宅地造成のための擁...

スイス・オーストリアの中大規模木造建築の設計手法-構造形式と外皮に着目して-

スイス・オーストリアの中大規模木造建築の設計手法-構造形式と外皮に着目して-

M2の早川です。2023年度の修士論文の内容を報告させて頂きます。 序章 研究の概要 0-1.研究の背景  中央ヨーロッパに位置するドイツ,スイス,オーストリアは現代木造建築の先進国である。3国は豊富な森林資源を有しており,100年以上にわたり持続可能な森林管理を行ってきたという共通点がある。また,世界中で森林が減少傾向にある中で森林面積が増加しており,森林管理によって生み出される豊富な土壌を活かして,技術力の高い木造会社,職人が多く存在し活躍している。  1990年代には,専門家らによってこの3国でほぼ同時期にCLT(Cross-Laminated Timber)が開発された1)。これと共に,木材と相性が良い省エネ環境技術が発展したことによりプレハブ技術が普及し,2000年代から現代にかけてはデジファブ技術,施工技術の向上に伴い,エンジニアリングデザイン...

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