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藤森照信の建築作品における外装素材の扱い ―自然素材の変遷からみる歴史家と建築家の関係―

藤森照信の建築作品における外装素材の扱い ―自然素材の変遷からみる歴史家と建築家の関係―

B4の盛岡です。2020年度春学期に取り組んだ研究内容について掲載させていただきます。 第1章 序論 研究概要 1.1 研究の背景と目的  藤森照信は歴史家と建築家という 2 つの顔を持っている。歴史家は、過去又は現在の建築物を批評し歴史として考えを論ずる。一方で、建築家は新たな建築物を設計し生み出す。藤森にはこの対称的な2つの顔が1つの人格の中に共存している。このアンビバレントな関係の境界を藤森の建築作品から考察してゆく。歴史をバックグラウンドに藤森はどこの時代にも属さない普遍的バナキュラリズムを確立した。中でも、「科学技術を自然で包む」という手法は仕上げ素材に工業製品を使用しておらず、訪れる人々に自然の懐かしさを与えてくれる。つまり、藤森は自然素材の扱い方に深い考えを持っており、その変遷を追ってゆくことで、藤森照信の建築家としての顔が垣間見えると考える。  研...

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